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(提供:NASA/JAXA)
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野口聡一×立花隆 対談
6.宇宙に対してかくあるべき(1)
| 野口 |
少し話が飛びますが、アメリカはいま、国民の税金を使っている以上
ISSの建造維持ということより、新型宇宙船の開発建造に
向かおうとしているように見えます。
ISSは長期に渡って人間が宇宙空間で住むことができる実験施設でした。
そしてそれはある程度成果を出しているわけです。
すでに成果があるのだから、もう次代の方向に進もうということで、
月面、火星を目指す新型宇宙船を造りたいということのようです。
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| 立花 |
ならば日本も今後宇宙とどう取り組むのか。
たとえば中国が神舟5号という有人宇宙船を打ち上げたりしていますが、
日本はどういう選択をしていくのか、
大きな問題ですね。
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| 野口 |
宇宙船所有というのは、国によってボトムアップ、トップダウンの両方向があると考えます。
アメリカはわかりやすくて、
大統領のトップダウンで示されます。
それがたとえばブッシュの新宇宙政策ですが、
月面そして火星を目指そうとしています。
旧ソ連、あるいは中国も国威発揚とか国内的要因を含めると、
これに近いのではありませんか。
ですが日本では単純なトップダウン型で独自の宇宙船を打ち上げるのは難しい。
日本では、宇宙船とは航空機を超える新しい輸送手段なんだと
皆が考えるような国民の総意、ボトムアップが必要だと思います。
私は宇宙飛行士として自分の経験値を高め、
国民に「宇宙はこんなところだった、宇宙では将来こんなことが可能だ」と還元していきたい。
それがボトムアップに通じていけば、と思っています。
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| 立花 |
かりに日本がそういう方向に進んで、宇宙船を持つとすれば、
それは有人化なのか無人化なのか、という問題はいかがですか?
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| 野口 |
これも両方あると思います。
宇宙開発という前提なら科学的成果さえあればよいのですから
無人化でも可能でしょうが、「いつか自分も宇宙に行きたい」
という欲求があるなら有人化が必要です。
後者には、ヒトが宇宙に行くという情緒的な感動も伴いますから。
「いつかは自分が、あるいは自分の子供が宇宙に行ける」
というのは大きな動機付けになります。
ヤンキース松井選手が大リーグで活躍することで
日本人に大きなカタルシスがあるように、
日本人が宇宙で活躍することによるカタルシスもあるはずですから。
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